有限会社 山田建築

木材の加工について

プレカットで施工することもありますが、工程に問題なければ、本社に併設された作業場にて、木材を加工します。
構造材を一から手で加工することができるので、上の写真のように太鼓梁を使うことができます。
太鼓梁というのは、二段目の写真のように荷重のかかる場所に架けるもので、梁の両側面を落としているところが、 太鼓のように見えることから由来しています。
木の自然の曲がりをそのまま使うので、時間経過による梁のたわみを おさえることができます。




木造にはクリープという構造計算では解析の難しい概念があり、
(クリープ:木材等が長期にわたって圧縮力がかかることで縮んでしまうことで、梁がたわむ現象)
構造計算がちゃんとした建物でも、クリープのために床鳴りすることがあるそうです。
クリープに関しては接着剤を用いた集成材のような新建材よりも経験則で実績のある工法の方が 信頼がおけます。




省エネ住宅について

省エネ住宅で大事なことは断熱性と気密性(防湿性)です。
一般的な施工方法と湿気のルートを図示します。
気密が保たれていれば、室内の湿気は図のように断熱材の室内側の防湿層に阻まれ、室内の湿気が外の冷気に冷やされて起こる内部結露は起こらない構造になっています。
気密が保たれていないと、室内の湿気が壁体内に入り、外気に冷やされて内部結露となってしまいます。結露が腐食やカビにつながってしまいます。





従来のグラスウールの断熱材も使いますが、予算が合えば現場発泡ウレタンを使用します。
なぜなら、現場発泡ウレタンには接着力による気密性という利点があるためです。
例えば、コンセント等の気密の弱点となる部分をカバーすることができ、吸音性能も高いです。
そしてお風呂の断熱についても隙間なく基礎断熱が施工できるため、お風呂の床を暖かく保つことができます。




現場発泡ウレタンによる断熱と他の断熱新工法の比較

今では省エネ住宅が当たり前になり、いろいろな工法がありますが、やはりコストパフォーマンスが大事です。
現場発泡ウレタンは昔からマンションの断熱に使われていたもので、使う器具は従来のものをそのまま使用できますし、材料もほぼ従来のものです。従って、同じ工法のメーカーも多く、機械の設備投資や材料の研究開発費を含めたメーカーへのロイヤリティは少ないです。
他の断熱工法ではメーカー独自の製品や機械を使用しなくてはならず、高いロイヤリティと高い材料と器具そして工法の使用実績が少ないゆえの瑕疵のリスクを考えると、コストパフォーマンスが悪いように感じます。
現場発泡ウレタンのメーカーのリンクです。他にも色々な特徴があるので参考までに。https://www.n-aqua.jp/